お金を借りた人が、貸してくれた人に対し、その見返りとして支払うのが金利です。金利は借りたお金(元本)に対する割合で表され、金利に応じて利息(利子)が発生します。利息の計算方法には単利と複利の2種類があります。
当初の元本に対してのみ、利息を計算する方法です。
● 満期時の元利合計=元本×(1+年利率×預入年数)
● 元本100万円を金利10%で運用したとすると、
1年後の元利合計額は、100万円×(1+0.1×1)=110万円となります
これは、元本100万円、利息10万円の合計です
2年後の元利合計額は、100万円×(1+0.1×2)=120万円となります
これは、元本100万円、利息20万円の合計です
毎年の利息が10万円のため、2年間で20万円の利息が受け取れます
利息が支払われる都度元本に足して(再投資して)、これを新しい元本とみなして次の利息を計算する方法です。再投資される期間に応じて、1ヶ月複利や半年複利、1年複利などがあります。
● 満期時の元利合計=元本×(1+年利率)年数
● 元本100万円を金利10%で運用したとすると、
1年後の元利合計額は、100万円×(1+0.1)=110万円となります(単利と同じ)
2年後の元利合計額は、100万円×(1+0.1)2 =121万円となります
2年目の利息は、元本100万円だけでなく1年目の利息10万円にも付くため、2年間に受け取る利息の合計は21万円となります
単利と異なり利息に利息が付くため、元利合計額が多くなることが分かります
当初の預入元本に対して、満期時に受け取る利息の合計額が1年あたり何%になるのかを計算したものを、年平均利回り(もしくは単に利回り)といいます。
単利型の金融商品は利率で判断できますが、複利型の金融商品は利息が利息を生むため、その収益率は利率ではなく、年平均利回りで判断するのが一般的です。
● 年平均利回り(%)= 利息合計÷預入期間 元本 ×100
● 先述の複利の例から年平均利回りを計算してみましょう。
元本:100万円、金利:10%、3年間の利息合計:33万円の場合、
年平均利回り(%)=
33万円÷3年間
100万円
×100=11% となります。
預入時から満期時まで金利が変わらない(固定されている)金融商品を固定金利型商品といいます。
一方、世の中の金利水準の変化に応じて、預入期間中の金利が見直される金融商品を変動金利型商品といいます。
市場金利の状況に応じて、有利となる商品を選択します。
たとえば、金利が上昇する局面では、上昇する金利に応じて適用される金利も上昇する変動金利商品の方が、利息も増えるため、一般的に有利となります。
反対に、金利が低下する局面では、当初の金利が変わらず一定の利息を得ることができる固定金利型商品での預け入れの方が、一般的に有利となります。
金融商品には、安全性、収益性、流動性という3つの要素があります。1つの金融商品で、安全性が高く、収益性も高い、そして流動性も高いといった金融商品は存在しないため、目的や運用期間などに応じて、金融商品を選択する際に何を重視するかを検討することが大切です。
一般的には、安全性が高い場合には収益性は低く、収益性が高い場合には安全性や流動性が低いといった関係があります。
安全性 |
● 元本の保証の程度を意味します |
収益性 |
● 大きく増やせるかどうかの度合いを意味します |
流動性 |
● 換金のしやすさを意味します |